中学校の生徒会副会長で、バレー部キャプテンという柳田家の次女・あやかさん。中学2年時の入学式では、生徒会の代表として英語で挨拶をしたというしっかり者だ。
「宮崎は、県外から帰って来たら空気がおいしいっ!て思う」
大好きなこの町で、スポーツで怪我をした人を治すのが将来の夢だそう。
お父さんの国男さんも、お母さんの美奈子さんも、まるで子どものように無邪気に笑う、友達家族のような柳田家のお話。
お母さんとは洋服を買いに市内まで出かけたり、お父さんとは近くのスーパーまでお菓子を買いに行ったり。あとは、友達と田んぼや畑の周りで鬼ごっこをしたりするのが、あやかさんの日常。小さい頃は遊び場だった牛舎に、最近は足を運ばなくなったというあやかさんだが、今も両親とは大の仲良し。
柳田家は、西都市で2番目に多頭飼育をはじめた。国男さんはその2代目になる。雄は漢字で、雌はひらがなで名前をつけるのが和牛の決まり。国男さんはこれまで、ここで生まれた1000頭以上の牛を名付けて来た。
あやかさんが“かくれんぼ”できるほど巨大な、ミルキー飴のような白いロール。実はこのロールには、推定400キロの牧草が詰まっている。植え付けから行い、刈り取った牧草を干してからロールに巻くのだが、雨に濡らすと牛が食べなくなるので、草刈期は毎日天気を気にする日々。雨予報の前日は、夜中までかかってロールに仕上げる作業を行うのだとか。