農家探訪記

宮崎県立高鍋農業高等学校

背中

牛は友達、仲間はライバル。
「畜産は高鍋の誇り」を掲げる高鍋農業高校は、牛養いのスペシャリストを育てる名門校だ。
畜産科学科は全寮制。学校の敷地内に牛舎があり、規則正しい生活の中、夏休みも返上して担当する牛を育てている。分娩する夜は牛舎に泊まり込んで牛を見守ったり、自由時間に体調が悪そうな牛の様子を度々見に行ったり。「寝ても覚めても、牛のことで頭がいっぱい」と話す生徒たちの視線の先にあるのは、“日本一”。自信に満ちた表情の牛の凛とした姿に、「牛は裏切らない、いつも期待に応えてくれる」という生徒の言葉が胸に響いた。

 

机に向かうかずま君

「牛の写真を眺める時間が一番幸せ」と、かずま君。
寮生活は、朝6時起床。牛のリズムをつくる人の生活も、規則正しく。

 

牛の世話をするもなみさん
牛の世話をするかずま君

「女子生徒と男子生徒でペアを組むと、イイ牛に育つんです」。
愛情に溢れた優しい手つきで櫛を入れるもえみさんと、力強く、かっこいい牛に仕上げるかずま君。
牛養いに家族経営が多いのも、なんだか納得。

 

牛のキャンバス

「牛はキャンパス、餌は絵の具。育てる人によってどういう作品になるのかが決まる」。
いつも頭にあるのは、高千穂のベテラン農家さんから教わったこのセリフ。

 

牛の毛並み

ベルベッドのような毛並みは、毎日1時間かけて身体を洗う賜物だ。耳が後ろにぴんと立っているのは、声を聞いてくれているとき。小さい頃から訓練を重ねて、言葉を覚えてもらう。

 

  1. Home
  2. >
  3. 農家探訪記
  4. >
  5. 宮崎県立高鍋農業高等学校